http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1399955011/
私の住む地域は田舎で近所同士が仲が良い場所だった。
私の家から50メートル程離れているところに、80歳くらいのおばあちゃんが住んでいた。
おばあちゃんは人柄が良く、大人からも子供からも大人気で、
一人暮らしだが色んな人がおばあちゃんに会いに来ていたのでいつも賑やかだった。
おばあちゃんの家の敷地には、大きな柿の木がある。
びっくりするほど大量に実る上にめちゃくちゃ甘い。
おばあちゃんは、干し柿などにしていたが、
それでも余るため、遊びに来た人たちに分け与えていた。
私と兄もおばあちゃんの家に良く遊びに行っていて、
柿を食べながら昔ながらの遊びを教えてもらったりしていた。
私の両親や他の子の両親も「おばあちゃん、長生きしてくれよ、いつもありがとな」と、
畑で取れた野菜や手作りの惣菜をプレゼントし、
たまにおばあちゃんを交えて食事会をしたりしていた。
本当にほんわかした近所付き合いだったと思う。
助け合うのは当たり前だったし、他所の子でも自分の子のように良くしてくれた。
おばあちゃんも呼ぼう!と兄とおばあちゃんの家に向かっているときに不審者を見つけた。
正体は普段から近所中に大迷惑をかけているA子(40歳くらい)で、柿の木に火をつけていた。
兄は大声を上げながらA子を威嚇兄は私に誰でも良いから
大人を呼んでこいと言い、私はすぐ近くの家に泣きながら助けを呼んだ。
数人の大人+両親+私で駆けつけたときには柿の木の根元がボーボー燃えていた。
兄は足や顔に複数の傷ができており、泣きながら小川から手掬いで水をかけていた。
この時点でA子は姿を消している。
両親は私と一緒に救急車を呼んで兄を病院に、他の大人たちは火消し。
おばあちゃんは騒動に気付かず、起こしてもらって避難したらしい。
柿の木は3分の1程が焼け、翌年からは柿は実らなくなった。
おばあちゃんはがっくり項垂れてしくしく泣いていた。
近所中がおばあちゃんを励ましたが、おばあちゃんはその年に亡くなった。
みんな泣いてたよ。私も泣きまくった。
犯人のA子はずっと容疑を否認していたという。所詮子供の証言と言い逃れ。
A子は日常的に猫の糞を撒き散らしたり、
暴言や癇癪が酷かったので近所の輪に入れなかった。
それが気に入らなくて、仲良しこよしの原因の
柿の木を燃やしてやる!と思ったらしい。(母から聞いた)
おばあちゃんが亡くなったのがA子の放火と結びつくわけではないが、
A子がおばあちゃんを殺したと、みんなが口々に言っている。
もっと昔だったら、村人が制裁してやるところだな。
柿の木は完全に枯れちゃたのかな…
ちょっとやそっとじゃできるもんじゃないわな
相当念入りな火付けだわ
珍しい柿の木だね。
甘くて美味しい柿の実は、干し柿に適さない。甘いのは干してる間に腐る。
美味しい干し柿になるのは渋柿なんだ。
あと、柿の木の生命力は半端ない。半分焼けても翌年芽吹くよ。
柿農家より。
子供の頃の話らしいから、甘い柿と別な渋柿から作った干し柿を同じ木の実と思い込んでいたのかもよ?
孤独な放火魔